国税専門官FAQ|受験生からよくある質問と回答

国税専門官採用試験を受験しようと考えている方からは、試験制度だけでなく、仕事内容や研修、勤務地、給料、採用後のキャリアなどについて、さまざまな質問が寄せられます。

「国税専門官は実際にどのような仕事をするの?」

「採用後はどのような研修を受けるの?」

「転勤はどのくらいあるの?」

「国税専門官採用試験の面接では、どのようなことを聞かれるの?」

このページでは、国税専門官を目指す方からよく寄せられる質問を、国税専門官採用試験から採用後の仕事まで、Q&A形式で分かりやすく解説します。

試験勉強を始めたばかりの方はもちろん、受験を具体的に検討している方や、最終合格後の採用について知りたい方にも参考になるよう、実際の制度や勤務経験を踏まえて紹介していきます。

疑問に感じていることがあれば、ぜひ気になる項目から確認してみてください。

目次

Q.国税専門官の転勤ってどのレベルなの?

「国税専門官は転勤が多い」とよくいわれますが、実際のところ、転勤は多いです。

転勤のサイクルは、おおむね2~3年程度ですが、1年で転勤する人も珍しくありません。私自身も、1年ごとの転勤を経験したことがあります。

ただ、受験生が意外と勘違いしやすいのが、「転勤=引っ越し」ではないということです。

国税専門官の転勤は、基本的に採用された国税局の管内で行われます。

例えば東京国税局の場合、東京国税局管内の税務署などを異動することになります。勤務地が変わることはあっても、基本的に、引っ越しするレベルの転勤はありません。

実際、東京国税局管内であれば、勤務地によって差はありますが、自宅からドア・ツー・ドアで1時間程度で通勤できる範囲での異動も多くあります。

そして、国税の転勤には、意外なメリットもあります。

仕事をしていると、「仕事内容が自分に合わない」「職場の人間関係が合わない」と感じることもあります。

そうした場合、定期的に異動があることは、環境を変えるきっかけにもなります。

私自身、国税で長く勤務しましたが、転勤によって仕事内容や一緒に働く人が変わることで、気持ちを切り替えられるという面は実際にありました。

また、国税専門官の勤務先は、税務署や国税局だけではありません。

財務省や国税庁のほか、税務大学校や国税不服審判所などで勤務する機会もあります。

さらに、一定の職員については海外勤務の機会もあります。

例えば、アメリカ、イギリス、フランス、オーストラリア、中国、シンガポールなどに派遣され、海外の税務行政に関する情報収集などの業務に従事したり、在外公館や国際機関などで勤務したりする職員もいます。

このように考えると、国税専門官の「転勤が多い」という特徴は、単に「引っ越しが多くて大変」というだけではありません。

さまざまな職場や仕事を経験できることは、国税専門官という仕事の一つの特徴ともいえます。

Q.採用された国税局とは別の国税局へ異動することはある?

これも受験生からよく聞かれる質問です。

基本的には、採用された国税局の管内で勤務することになります。

例えば、東京国税局に採用された場合、原則として東京国税局管内で勤務することになります。

ただし、結婚や介護など、家庭の事情によって別の国税局への異動が認められる場合もあります。

この場合も、希望すれば必ず異動できるというわけではありません。

国税局ごとの職員数には定員があるため、異動先の国税局に受け入れる余地があるかどうかなど、さまざまな事情を考慮する必要があります。

例えば、福岡国税局から東京国税局への異動と、東京国税局から福岡国税局への異動では、希望する時期や受け入れ状況によって事情が異なることがあります。

そのため、「結婚したから、希望する国税局へすぐに異動できる」というような制度ではありません。

このあたりは、民間企業の全国転勤とは少し違うところです。

国税専門官を受験する際には、こうした勤務制度も含めて、自分がどのような働き方をしたいのかを考えておくとよいでしょう。

現在の人事院の制度では、昇給そのものは「人事評価の結果をそのまま号俸に反映する」という単純な仕組みではなく、能力評価1回+直近2回の業績評価の組合せから昇給区分A~Eを決め、その区分に応じて昇給する仕組みです。昇給区分A・Bには人数上限もあるため、「評価が高ければ必ず大幅に昇給する」とは限りません。(人事院)

また、現在の人事評価の評語は「卓越して優秀」「非常に優秀」「優良」「良好」「やや不十分」「不十分」の6段階です。ご提示の「S・A」という表現は、記事では現在の制度に合わせて整理したほうが正確です。(人事院)

Q.国税専門官の昇給はどのように決まるのですか?

国税専門官の昇給は、基本的に人事評価の結果をもとに決まります。

国税専門官には「税務職俸給表」が適用されており、現在いる職務の級の中で、何号俸にいるかによって基本給が決まります。

参考: 一般職の職員の給与に関する法律(税務職俸給表は別表第三)|e-Gov法令検索

なお、国税専門官の初任給や昇格・昇給、職務の級については、「人事院規則九―八(初任給、昇格、昇給等の基準)」に定められています。

参考: 人事院規則九―八(初任給、昇格、昇給等の基準)|e-Gov法令検索

昇給は毎年1月1日に行われ、直近の能力評価1回と業績評価2回の結果をもとに、昇給区分が決定されます。

昇給区分はA~Eの5段階で、標準はC区分です。例えば、C区分なら4号俸、B区分なら6号俸、A区分なら8号俸以上の昇給となります。

昇給区分昇給する号俸位置づけ
A8号俸以上特に優れた勤務成績
B6号俸優れた勤務成績
C4号俸標準
D2号俸標準を下回る
E0号俸昇給なし

ただし、ここで注意したいのが、評価が高ければ必ずAやBになるわけではないということです。

A区分はだいたい5%以内、B区分は20%以内というように、上位の昇給区分には人数の上限が設けられています。そのため、高い評価を受けた職員が多い場合には、その中でさらに上位の職員からA・B区分が決まることになります。

したがって、例えば評価が高かったとしても、A・Bの枠に入らず、標準の4号俸昇給となることもあります。

逆にいえば、毎年4号俸昇給だったとしても、決して評価が悪いという意味ではありません。4号俸昇給は、あくまで標準的な昇給です。

このように、国税専門官の給与は「勤続年数だけ」で決まるのではなく、人事評価による昇給と、昇格による職務の級の変化などによって上がっていきます。

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