【シバ犬🐾簿記論】組織再編

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株式交換 -既存会社が“親”になる!

社長白柴くん、うちのカフェ(A社)で、近所のベーカリー(B社)をグループに入れたいんだ!でも、現金で買うのはちょっと資金的に厳しいんだよなぁ💦
経理それなら「株式交換」という方法がありますよ。現金の代わりに、A社の株式をB社の株主に渡すんです。
社長えっ?うちの株をあげるだけで、B社を子会社にできるの?
経理そうなんです。A社の株とB社の株を“交換”する形ですね。結果的に、A社が既存のまま親会社になり、B社が子会社になります。
投資家ポイントは「現金を使わずに支配関係を作る」ことだな。株式でグループを再編できるんだ。
社長なるほどなぁ🐾 じゃあ会計処理はどうなる?株を交換するだけで終わり?
経理 いい質問です。会計処理では――① A社が取得したB社の株式は「子会社株式」として資産に計上します。② 渡した自社株式は「資本の取引」なので、費用にはなりません。③ そして、取得したB社の資産・負債を時価評価し、差額は「のれん」や「負ののれん」として処理します。
投資家のれんってのは、買収時に払った“目に見えない価値”のことだな。ブランド力とか顧客関係とか。
社長なるほど、単に株をやり取りするだけじゃなくて、時価やのれんも関係するのか。
経理そのとおりです!株式交換は「既存の会社が親になる」仕組みなんです。
社長よーし!A社が親会社として、B社と一緒に地域一番のカフェグループを目指すぞ☕✨
投資家ただし、交換比率やのれんの金額には慎重にね。投資家の信頼にも関わるからな。

株式移転 -新しい“親会社”をつくる!

社長白柴くん、今度はA社とB社で協力して、新しい持株会社を作る話が出てるんだ。これって「株式移転」ってやつ?
経理そうです!株式移転は、新しい会社を設立して、それを親会社にする方法です。
社長へぇ〜。じゃあ、さっきの株式交換とは逆に、「新しい親会社をつくる」んだね。
経理そのとおりです。たとえば、A社とB社の株主が自分の株を新会社(C社)に渡して、代わりにC社の株をもらう。すると、A社とB社はC社の子会社になるんです。
投資家つまり、「株式交換=既存の親会社」「株式移転=新しい親会社」ってことだな。似てるけど、方向が違うんだ。
社長 なるほど〜。じゃあ会計処理も少し違う?
経理はい。C社(新会社)側から見ると、次のように処理します。① A社とB社の株式を取得する。② その代わりに交付したC社の株式は「資本金や資本剰余金」として計上します。③ A社・B社の資産と負債は、原則として時価評価します。差額があれば「のれん」または「負ののれん」です。
投資家要するに、C社の立場から見れば「子会社株式の取得取引」と同じだな。
社長なるほど🐾 つまり「株式交換」は既存の親会社、「株式移転」は新しく作る親会社…これで覚えられそうだ!
経理そのとおりです!どちらも「企業結合の一種」で、支配関係を作るための仕組みなんですよ。
投資家そして、会計では“のれん”の扱いがポイントになる。見えない価値をどう測るかが、投資判断にも響くからな。
社長よーし!C社を中心に、グループでおいしい街づくりを進めるぞ🍞☕✨

まとめ:株式交換と株式移転の違い

区分株式交換株式移転
親会社既存会社新設会社
子会社既存会社を子会社化既存会社が新会社の子会社に
交付する株式既存会社の自社株新設会社の株
会計処理子会社株式を取得(資産)交付株は資本取引子会社株式を取得(資産)交付株は資本金等
特徴現金なしで支配関係を作れる新しいグループ体制を作る
差額処理のれん or 負ののれんのれん or 負ののれん
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